カテゴリー: 自利の心

10月のお便り(令和4年・101号)

【今月の掲示板】

 

“心を耕す”

暑さが和らぎ、過ごしやすい日が多くなってきました。

稲穂が実るこの季節、お釈迦様に次のようなエピソードがあります。

ある時、手広く農業も営んでいたバラモン(バラモン教の司祭者)にお釈迦様が出会われます。お釈迦様はこの時、托鉢(たくはつ)の最中でした。お釈迦様をはじめ、仏教教団では食物を育てて食事を得ることはなく、食事は基本的に托鉢で得ていました(土中の虫の殺生を避けるためとも、食事への執着を避けるためとも言われます)。

バラモンはお釈迦様に話しかけました。「そこの修行者よ、私は田を耕し、種をまき、実りを収穫して食物を得ているのだ。あなたも私のようにして食物を得ればよいのだ。」と、耕田をしないお釈迦様に嫌味を言ってきたのです。

お釈迦様は「バラモンよ、わたしも田を耕し、種をまき、実りを得ているぞ。」と答えられました。バラモンは「あなたが牛を引き、田を耕し、種をまいているのも見たことがない。」といぶかしがります。するとお釈迦様は詩をもってこう説かれたのです。

「私の信心は蒔(ま)く種である。智慧は耕す鋤(すき)である。身口意(言動・心)の悪業を制することは除草である。精進は私の引く牛であり、行いを退くことも行いを悲しむこともない。このように福田(ふくでん)を作り、さとりという最上の実りを得ているのだ。」

これを聞いたバラモンは納得し、お釈迦様に食事を供養しようとしますが、“見返りを求めて教えを説いたのではない”、と断られました。バラモンは感服し、終生帰依したといいます。

このエピソード、もちろん、お釈迦様が耕作や労働を軽んじられたわけではありません。ここではどんな労働にも共通する大切なことを説かれたのだと思います。それはどんな仕事や活動であれ福を生む側面があるということです。そのためには“見返りを求めない”態度が重要です。つまり、仕事においても、儲けだけではなく、人に恵みを施すような正しい行いをすれば、相手はもちろんのこと、自分自身にも福を生じさせるのです。

これがまさに自分も相手も福徳を得られる福田の教えです。自分の仕事は必ず誰かの支えになっていると心に留め、福を実らせるために心を耕すことを忘れずに過ごしたいものです。

合掌

 

令和4年10月限定御朱印(片袖の弥陀・300円)

当山の御本尊である阿弥陀如来像は、右袖が垂れていないので「片袖の弥陀」とも言われます。

今月は、境内のフジバカマをモチーフにしています。渡り蝶のアサギマダラは今年も来てくれるでしょうか。

 

令和4年10月限定御朱印(福実る・800円)

稲穂の実り、イワシ雲をモチーフにしています。
お釈迦様は田んぼになぞらえて、信心を種に、智慧を鋤(すき)に、止悪を草取りに……等の喩えを説かれました。
つまり「心を耕し福徳の実りを得る」ことを勧められています。
詳しくは今月の法話をご覧ください。

 

令和4年10月限定御朱印(秋風・宗尊親王和歌、柄付き和紙、見開き書置き800円)

「宗尊親王和歌シリーズ」です。親王像の絵は御奉納いただいたものを参考にしています。宗尊親王は当山の開基(創建者)です。史上初の皇族将軍として鎌倉幕府6代将軍に就き、その後更迭されるなど波乱に満ちたご生涯を過ごされました。和歌に非常に長けられ多くの作品を残されました。

「夕されば 緑の苔に 鳥下りて しづかになりぬ 苑の秋風」

解釈:夕方になり緑の苔に鳥が下り立ち、静寂になった苑に吹く秋風よ

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり10 月)

運動会で走る猫と焼き芋です。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。(ホームページから写経用紙も印刷できます)

【10月の写経会は22(土)です】

*写経会の詳細は こちらから

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和4年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月9日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

7月のお便り(令和4年)

【今月の掲示板】

「願いが正しければ 時至れば必ず成就する」 徳川家康

 

“七難七福”

7月に入る前に梅雨が明けてしまいました(観測史上最速)。さらに連日気温が35度前後と酷暑が続いています。熱中症も注意しなければならないので、参拝やお墓参りの際もご無理のないようにお気を付けください。

さて7月7日は七夕の日ですね。七夕は中国の節句の行事や星伝説が、日本の信仰や仏教と混ざり定着した行事です。仏教との関りは意外かと思われるかもしれませんが、七夕の「たなばた」という読み方は、お盆に祖霊を迎え入れるための仏具である精霊棚しょうりょうだなはたが由来だという説もあります。また、すでに江戸時代には願いごとを短冊に書いて笹に吊るすという慣習があったそうです。これも織女星に裁縫上達の願いごとをするという中国の風習が日本風にアレンジされたようです。

願いや祈りは、お寺では祈願や祈祷と呼ばれます。『仁王経にんのうきょう』というお経は、護国祈願のためのお経で、このお経を読めば「七難即滅 しちなんそくめつ 七福即生しちふくそくしょう(七難が滅して、七福が生じる)」と説かれています。七難とは太陽の異変・星の異変・火難・水難・風害・干害・盗難であり、これらが消滅すれば七福が生じるのです。実はこの七福が「七福神」の由来とされています。七福神は、それぞれ福徳を持ち合わせています。

恵比寿…度量の大きさ、清廉、正直さ

大黒天…豊作、財富

福禄寿…人望の厚さ

毘沙門天…勇気や威光

布袋…福運、家庭円満

寿老人…長寿、病気平癒

弁財天…財運、芸事の上達

この七福神を世に広めたのは徳川家康の側近の天海大僧正だと言われています。天下泰平を成し遂げた家康公がこの7つの福徳を備えていると示しました。

七福神巡りもこの福徳にあやかってお参りするわけですが、ただ神様に願うだけではなく、自ら目標に向かって努力することが大切です。一人一人が努力して少しでも福徳を備えることができれば、世の中はより良いものとなるのではないでしょうか。

合掌

 

令和4年月7限定御朱印(片袖の弥陀・300円)

当山の御本尊である阿弥陀如来像は、右袖が垂れていないので「片袖の弥陀」とも言われます。
今月は、アサガオをモチーフにしてます。

 

令和4年7月限定御朱印(七福即生・800円)

七難即滅 七福即生(七難が滅し七福が生じる)は護国祈願の経典である『仁王経』の一節です。七夕の願い事にかけて祈願の言葉を選びました。

 

令和4年7月限定御朱印(夏めく・宗尊親王和歌、薄紫色柄付き和紙、見開き書置き800円)

「宗尊親王和歌シリーズ」です。親王像の絵は御奉納いただいたものを参考にしています。宗尊親王は当山の開基(創建者)です。史上初の皇族将軍として鎌倉幕府6代将軍に就き、その後更迭されるなど波乱に満ちたご生涯を過ごされました。和歌に非常に長けられ多くの作品を残されました。

「昨日こそ 花も散りしか いとはやも 木ずゑの夏に なりにけるかな
(解釈:つい昨日まで咲いていた花も散ってしまったと思ったら、もうあの梢に葉が茂る夏になったのだなあ)

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり7 月)

祇園祭の駒形提灯、七夕飾りを見る猫です。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。

 

 

 

【7月の写経会は23(土)です(8月は中止します)】

*写経会の詳細は こちらから

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和4年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月9日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

3月のお便り(令和4年)

【今月の掲示板】

「地に空に平和を」- 湯川秀樹

 

“極楽の鳥”

「2月は逃げる」と言いますが、まさにあっという間に3月を迎えました。京都府では蔓延防止措置が3月6日まで延長され、気軽な外出もままならなくなりました。当寺も2月の写経会は中止とさせていただきました。したいことが自由にできず、時間だけが経つというのは残念でなりません。何か現状でも行える、現状だからこそできる活動を探っていきたいと思います。

さて今年の春のお彼岸は18日(金)~24日(木)までです。彼岸とはさとりの世界、つまり極楽浄土をさしています。彼岸は太陽が真西に傾くことから、西方極楽浄土に思いをはせる日でもあります。この極楽浄土の様子が描かれる経典の一つに『阿弥陀経』があります。当寺では月参りや、法事でもお読みすることが多い経典です。少し紹介しますと、「極楽とはいかなる苦しみない場所で、あらゆるものが金・銀・瑠璃・水晶といった宝石でできている。池には青黄赤白といった蓮の花がそれぞれの光で輝いている。」といった様子です。

さらに白鵠(びゃっこう)・孔雀(くじゃく)・鸚鵡(おうむ)・舎利(しゃり)・迦陵頻伽(かりょうびんが)・共命鳥(ぐみょうちょう)といった6種類の鳥が登場します。孔雀と鸚鵡以外は空想のものもあり馴染みがないかもしれません。これらの鳥は極楽世界でいつも優雅な声で鳴いており、その声はそのまま仏様の教えにほかならず、極楽の人々はその鳴き声を聞き、常に仏・法・僧を心に念じるといいます。そしてこの鳥たちが、阿弥陀仏が形を変えて現れた姿だと説かれています。

仏教には「薫習(くんじゅう)」という言葉があります。お香を焚いたら衣服に薫りが染みついていくように、その人の言動がその人自身の心の中に染みつき影響を与えるという考え方です。また、正しい教えを聞くことでその人に清らかな影響があらわれることを「聞熏習(もんくんじゅう)」といいます。お釈迦様の教えは「聞く」ことが重要だと言われる由縁です。極楽浄土でも妙なる音が聞こえてきて、知らず知らずに清らかな心になっていく、それが鳥の鳴き声で表されているのです。

例えば「お経を聞いても何を言っているのか分からない」、「法話を聞いても直ぐに理解できない、実践できない」というのは至極当然かと思います。お経は基本的に漢文ですし、仏法の実践も簡単ではありません。しかし、聞くだけでも良いのです。聞き心地が良いように音楽のような読経(声明しょうみょう)があるのだと思います。触れる機会さえあれば自然と「熏習」されていき、心に変化が現れるはずです。

お寺でも月例の写経会の前に少しお話させていただいたり、『遊行』誌での法話を書かせていただいております。仏法に少しでも触れる機会にしていただけば有難く思います。

合掌

 

・3月限定御朱印(片袖の弥陀・300円)

当山の御本尊である阿弥陀如来像は右袖が垂れていないので「片袖の弥陀」とも言われます。

3月はお庭に咲く沈丁花をモチーフにしております。

 

・令和4年3月限定御朱印(極楽浄福・800円)

お彼岸=極楽浄土ということで、極楽世界に住する迦陵頻伽かりょうびんがという鳥(上半身は人)をモチーフにしています。

迦陵頻伽は大変な美声で鳴くと言われ、極楽世界では常に妙なる音楽、鳴き声が聞こえてきます。

「極楽浄福」とは造語ですが、浄福は「信仰によって得られる清らかな幸福」を意味します。極楽はまさに浄福の世界です。

令和4年3月限定御朱印(宗尊親王和歌、桃色柄付き和紙、見開き書置き800円)

3月から1年間「宗尊親王和歌シリーズ」を始めます。親王像の絵は御奉納いただいたものを参考にしています。宗尊親王は当山の開基(創建者)です。史上初の皇族将軍として鎌倉幕府6代将軍に就き、その後更迭されるなど波乱に満ちたご生涯を過ごされました。和歌に非常に長けられ多くの作品を残されました。

「あはれことし 我が身の春も すえぞとは しらで弥生やよいの 花を見しかな」

解釈:ああ、今年よ、我が身の春が最後だとは知らずに弥生の花を眺めたことよ(鎌倉から京都に送還後詠んだもので、鎌倉での最後の春を思い起こしている)

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり3 月)

猫のひな祭りとミモザです。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。

 

令和4年限定「勇猛精進」1000円

「勇猛精進(ゆうみょうしょうじん)」とは強く勇ましい志で努力することをいいます。

「一日の計は寅にあり」とは一日の計画・目標は朝に決めることが肝心だということわざです。

左上のハンコは丑年と同じく、中国の古代漢字の「寅」をモチーフにしています。

 

【3月の写経会は3/13(日)です(蔓延防止措置中であれば中止します)】

*写経会の詳細は こちらから

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和4年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月9日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

2月のお便り(令和4年)

【今月の掲示板】

 

“鬼と仏”

またしても京都府も含め、全国的に蔓延防止措置が採られました。年末までは少し落ち着いた雰囲気があっただけに 残念ではありますが、気を引き締め直して感染対策に気を付けたいものです。

さて2月3日は節分です。節分は読んで字のごとく季節の分かれ目(立春・立夏・立秋・立冬)の前日を言い、特に立春前日の2月3日を指します。

「鬼は外、福は内」の掛け声とともに福豆を投げるのが定番ですが、違う地域もあるようです。鬼を祭神として祀っている寺社では「鬼は内(鬼も内)」と声をかけ、また鬼頭さんや鬼塚さんという名字が多い地域でも「鬼も内」と言うそうです。

私が総本山遊行寺にいた頃、やはり節分の法要(節分追儺式ついなしき)がありました。『大般若経』を転読し、祈願の後豆まきが盛大に行われますが、他阿真円上人猊下げいかは「福は内、福は内」と声をかけ、「鬼は外」とはおっしゃりませんでした。実はこの豆まきは当たりくじの入った福豆を投げる仕組みで、地域を盛り上げるために景品がついていました。ですから参加者の多くは景品を求めてもみくちゃになりながら福豆に手を伸ばすのです。真円上人は決まって始まる前に「毎年皆さん福豆を取ろうと争って、ここから見ると鬼がいっぱいです。節分に鬼になってはいけませんよ。」とおっしゃっていましたが、本当にその通りで、鬼が自分の内側にいることを知っておられ、あえて「鬼は外」と声をかけられなかったのかと思います。

以前、心の鬼の正体は三大煩悩(三毒)であるとお話ししました。鬼の色とも繋がりがあり、青鬼=貪欲とんよく(むさぼり・執着)、赤鬼=瞋恚しんに(怒り・憎しみ)、黒鬼=愚痴(真理に暗いこと)の3つです。地獄の鬼は人間界にも蔓延しているわけです。

天台の教えに「十界互具じっかいごぐ」という言葉があります。十界とは、仏界から人間界、地獄界まで10の世界で、そのいずれの世界にも他の九界を具えているというのが十界互具です。つまり仏界にも地獄界があり、地獄界にも仏界が存在するという教えです。もちろん私たちの世界、心の中にも仏界、地獄界があり、いずれが顕れるかは自分次第です。仏道に努め、地獄の鬼とうまく付き合いながら、仏さまにお会いしたいものです。

合掌

 

・2月限定御朱印(片袖の弥陀・300円)

当山の御本尊である阿弥陀如来像は右袖が垂れていないので「片袖の弥陀」とも言われます。

2月はお庭に咲く梅の花をモチーフにしております。蝋梅の花は今年は咲きそうにありません。

 

・令和4年2月限定御朱印(福は内・800円)

節分の御朱印です。お多福さんと鬼がお互いの面をかぶり仲良くしています。

 

令和4年2月限定御朱印(涅槃会、黄色柄付き和紙、見開き書置き800円)

⁡2月15日は涅槃会です。
中心はお釈迦様の教えを表す仏足石です。お釈迦様が涅槃に入られた時、沙羅双樹が一方は生い茂り、一方は枯れたという説話に基づき左右に沙羅の葉のハンコを押しています。
言葉は時宗の和讃からです。お釈迦様は亡くなる直前、弟子たちに嘆くことなく、在世の頃と変わらず修行するように言い残されました。

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり2 月)

節分時に飾るヒイラギイワシと向かい合う猫です。
2月22日は猫の日というらしいですね。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。

 

令和4年限定「勇猛精進」1000円

令和4年限定「勇猛精進」1000円(1月2月のみ配布・書置き・鳥の子金和紙)令和4年寅年限定の御朱印です。

「勇猛精進(ゆうみょうしょうじん)」とは強く勇ましい志で努力することをいいます。

「一日の計は寅にあり」とは一日の計画・目標は朝に決めることが肝心だということわざです。

左上のハンコは丑年と同じく、中国の古代漢字の「寅」をモチーフにしています。

 

【2月の写経会は中止します】

*写経会の詳細は こちらから

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和4年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月9日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

1月のお便り(令和4年)

【今月の掲示板】

 

“寅年によせて”

明けましておめでとうございます。

謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、皆々様の安穏を心よりご祈念申し上げます。

本年の干支は寅に当たります。「一年の計は元旦にあり」ということわざがありますが、「一日の計は寅にあり」と続くこともあるそうです。これは寅の刻が午前3〜5時を指すので、「一日の計画の肝は朝にある」との教訓です。それにしても朝が早い気がしますが・・・・・・。ともかく一年にせよ一日にせよ、計画や目標をもって大事にしていきたいものです。

では動物のトラにはどんなイメージを持たれるでしょうか。野生のトラには獰猛、怖いというイメージがある一方、その強さゆえに勇猛、勇ましいという憧れに似たものを感じられるのではないでしょうか。かつて腕のたつ武人は虎狩りを成功させて武勇伝にしたそうです。

実は「勇猛」という言葉は仏教では「ゆうみょう」と読みます。浄土三部経の一つ『無量寿経』には「勇猛精進」という言葉があります。意思が強く、勇ましく努力するという意味で、修行者の理想の心持ちです。

また中国の善導大師作の『初夜礼讃しょやらいさん』の「無常偈むじょうげ」にも「勇猛勤精進ゆうみょうごんしょうじん」という一節が出てきます。時宗ではこうした礼讃に節をつけ、音程、抑揚を整えてお唱えします。いわゆる「声明しょうみょう」です。その中、無常偈では声明のリード役を務める「調声ちょうしょう」の僧侶以外は合掌し、わずかにも動いてはいけません。心して偈文に耳を傾けるのです。本山では多くの僧侶がおりますので尚更緊張感があります。頭が痒くても、くしゃみが出そうでも耐えるしかないのです。

それでは『初夜礼讃』「無常偈」の全文を紹介します。

煩悩深無底ぼんのうじんむてい 生死海無辺しょうじかいむへん 度苦船未立どくせんみりゅう 云何楽睡眠うんがぎょうすいめん 勇猛勤精進ゆうみょうしょういじん 摂心常在禅せっしんじょうざいぜん

大意は「私たちの煩悩は底知れず深く、生死輪廻は果て無い海のようである。この苦しみの世界を離れて安楽の世界を目指す船が出立していないのに、どうして怠惰な日々を過ごしているのか。勇猛に精進し、心を乱さず往生を求めよ」となります。心引き締まる金言ですね。

では皆様が良い一年を過ごされますことを祈念し結びとさせていただきます。  合掌

 

・1月限定御朱印(片袖の弥陀・300円)

 

・1月限定御朱印(書置き・金色和紙、片袖の弥陀・500円)

当山の御本尊である阿弥陀如来像は右袖が垂れていないので「片袖の弥陀」とも言われます。

本堂前のナンテンをモチーフにしています。

 

・令和4年1月限定御朱印(開運招福・800円)

「開運招福」~笑う門には福来る~ には一年の吉祥を込めています。

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり1 月)

正月リース、打ち出の小槌、ねこ鍋を消しゴムハンコで押しています。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。

 

令和4年限定「勇猛精進」1000円

令和4年限定「勇猛精進」1000円(1月2月のみ配布・書置き・鳥の子金和紙)令和4年寅年限定の御朱印です。

「勇猛精進(ゆうみょうしょうじん)」とは強く勇ましい志で努力することをいいます。

「一日の計は寅にあり」とは一日の計画・目標は朝に決めることが肝心だということわざです。

左上のハンコは丑年と同じく、中国の古代漢字の「寅」をモチーフにしています。

 

【次回の写経会は1月22日です(緊急事態宣言が京都府下に出ている場合は中止)】

*写経会の詳細は こちらから

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和4年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月9日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

1月のお便り(令和3年)

【今月の掲示板】

牛の歩みも千里

(牛の歩みのように成長が遅くとも、努力を続ければ千里という長い道のりを歩み目標に達することができるというたとえ)

 

“牛の歩みも千里”

明けましておめでとうございます。謹んで新春の慶びを申し上げますとともに、皆々様の安穏を心よりご祈念いたします。

さて、本年は丑年ということで、牛に関する話を調べてみました。牛と人との関わりは古く、8000年以上前から家畜として飼育されていたそうです。仏教が生まれたインドでも農耕と酪農に牛が利用されていましたが、一方でその存在が神聖化され、恵みをもたらす牝牛神「スラビー」やその息子で四足動物の守護神「ナンディン」などが神話に登場します。今でもインドに多いヒンドゥー教徒は牛を聖獣として崇め、食すことは禁忌とされています。

また牛に関することわざには「商いは牛のよだれ」(商売は牛のよだれのように細く長く切れ目なく、辛抱して続けることが大事だというたとえ)、「牛の歩みも千里」(牛の歩みのように成長が遅くとも、努力を続ければ千里という長い道のりを歩み目標に達することができるというたとえ)などがあります。どちらも、継続することの大切さがたとえられています。

仏伝にはこの言葉を体現されたかのような人が登場します。「チューラパンタカ(周利槃特しゅりはんどく)」というお釈迦様のお弟子様です。彼には非常に聡明な兄がおり、兄の勧めで教団に入りましたが、記憶力が極端に悪かったチューラパンタカはいつになっても一つの教えも覚えることができませんでした。兄は何とか覚えさせようとしますが上手くいかず、ついには匙を投げてしまいます。途方に暮れたチューラパンタカのもとにお釈迦様がやってきて事情を知ると、「自分が愚かだと気づいた者は愚かではない」言い、1枚の白い布を渡し「“ちりを払わん、あかを除かん”と唱えながら掃除をしなさい」と教えられました。

彼はこの短い言葉を必死に繰り返しながら、来る日も来る日も掃除を続けました。そして幾年も過ぎたある時、汚れを除くべきものの正体に気づきます。それは自らの心につもる塵や垢、つまり煩悩でした。智慧という布をもって煩悩を取り除く努力を続けることこそが、お釈迦様の伝えたかった真意であると知ったのです。煩悩とは単なる欲ではなく、根源には“思い込み”や“捉われ”があります。もしかしたらチューラパンタカには自分が愚か者だという思い込みや劣等感があったのかもしれません。しかしお釈迦様に気づきを与えられこれを取り除くことが叶い、周りから愚か者と呼ばれたチューラパンタカはついにさとりを得たのです。

“牛の歩み”のようであれ、一歩一歩と続けた努力が実を結ぶ日を願い、日々精進を続けたいものです。

合掌

 

【次回の写経会開催予定:1月23日午後2時より】

*写経会の詳細は こちらから

 

当月限定御朱印(300円)

御朱印のモチーフは「牛の歩みも千里」(牛の歩みのように成長が遅くとも、努力を続ければ千里という長い道のりを歩み目標に達することができるということ)です。

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和3年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり(令和2年10月より)

・毎月第4土曜日14時~17時写経会(令和2年7月より)

・日時未定…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

11月のお便り(令和2年)

今月の掲示板

【今月の掲示板】

身をかんずれば水の泡 消えぬるのちは人もなし

命を思へば月の影 いでいる息にぞとどまらぬ

 

人間とは、消えてしまえば大河にとけ込む水の泡のようにはかない存在である。命は刻一刻と姿を変える月のようであり、吸っては吐く一息一息もいつ止まるか分からず永遠不変ではない。

 

「福田寺だより」11月 78号(PDF)

 

善悪ぜんなくを説かず”

10月1日より始まりました「京都時宗道場御朱印巡り」は想像以上の反響で、専用の御朱印帳(遊行帳)を持って度々お参りの方が来られています。“檀家でも知らないお寺が多かった”、“時宗という宗派を知るきっかけとなった”、“今まで何となく近寄りがたかったお寺にも参拝できた”という喜びの声も多く聞かれ、こちらも嬉しい気持ちになります。個人的には広報担当の役割を頂きましたので、より良いものを目指しながら、多くの方々とご縁を結べるように努めたいと思っております。
また、お陰様で9月、10月の写経会にはそれぞれ十数名のご参加がありました。経文は写経で一般的な「般若心経」のほか、時宗でもお読みする『無量寿経むりょうじゅきょう』の一節「四誓偈しせいげ」、短いながらお釈迦様の威徳が説かれた「舎利礼文しゃりらいもん(舎利経)」を当初ご用意しました。さらに先月は宗祖一遍上人の作である「誓願偈文せいがんげもん」も新たに写経の題材としました。
この「誓願偈文」は「発願文ほつがんもん」と呼ばれたり、宗派内では冒頭の部分から「我が弟子等」と呼ばれたりします。日用勤行式にも入っており一遍上人のお言葉として最も身近であると思い選ばせていただきました。「誓願偈文」の誓願とは、神仏に対して誓いや願いを述べたものを言い、弘安9年(1286)、一遍上人が48歳のときに当麻たいま寺(奈良県葛城市当麻)に参詣された折に書かれたといいます。もとは漢文で4字33句(こういった詩句を偈頌、偈文といいます)から成っていますが、普段の勤行では和文にしてお読みします。
内容は念仏の行者の日頃の心構え、名号「南無阿弥陀仏」に帰依する誓い、阿弥陀様や諸仏諸菩薩からの守護、そして極楽往生への願いです。この中に「善悪を説かず、善悪を行ぜず(不説善悪 不行善悪)」という句があります。日常、私たちは法律や社会のルールなどを基準に善や悪、正しさや過ちを考えます。ただし、この価値観は絶対的なものではありません。時代により善悪の判断は変わりますし、もっと身近なことで言えば“良かれと思ってしたことが迷惑だった”などという話はよくあります。つまり凡夫である私たちの「善悪」の判断は必要ながらも絶対ではないということです。本当の正しさというのは仏様の立場でしか分かりません。ですから一遍上人は「人の行為について必要以上に善悪を説くことなく、自らの行為に必要以上に善悪の基準を持ち込まない」、とおっしゃられたのではないかと私は思います。ともかくに自分自身が凡夫であることを自覚し、念仏をお唱えすることが肝要であり、その時にこそ図らずも私たちが日頃作ってしまう罪障は取り除かれるのです。

合掌

 

【次回の写経会開催予定:11月28日午後2時より】

*写経会の詳細は こちらから

 

11月限定御朱印

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和2年)

・1月12日…総代会

・2月15日14時…🈠フラワーアレンジメント教室

【参加費1,000円、申込締切1/31、持物/花切はさみ(あれば)】

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・第4土曜日14時~17時写経会(令和2年7月より)

4月頃~…京都時宗寺院御朱印めぐり *開始延期→10月1日より開始決定

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

10月のお便り(令和2年)

今月の掲示板

「福田寺だより」10月 77号(PDF)

 

“仏教の豊かさ”

草木の葉が日ごとに彩りを変えていきます。秋は「実りの秋」、「豊穣の秋」とも申しますが、穀物や果物の収穫によって人々が“豊かさ”を実感する季節だということでしょう。

この豊かさは「幸福度」とも言い換えることができるかと思います。国連が毎年発表している「世界幸福度ランキング」で日本は156ヶ国中62位でした。「人口あたりのGDP・社会支援の充実度・健康寿命・人生における選択の自由度・社会における寛容度・腐敗に関する認識度」の6つ項目でランキングされるということですが、日本は決して上位ではなくむしろ先進国では最低レベルなのです。6項目のうち後半の3項目で精彩を欠いたようですが、これにはなんとなく納得できる部分もあるかと思います。

また大人に限ったことではなく、先月、7年ぶりに実施された国連児童基金(ユニセフ)の子供の幸福度調査において、日本は先進国38ヶ国中20位という結果でした。体の健康の分野では1位となる一方、精神的な幸福度は37位となっており顕著な差が見て取れます。

この調査を全面的に真に受ける訳ではありませんが、それでもやはり“豊かさ”への課題はまだまだあるということでしょう。豊かさには物質的なもの、精神的なものの2つがあるかと思います。仏教ではこのうち精神面の豊かさを上位に置きます。もちろんお金や、食べ物なども必要不可欠ではありますが、物質的なものは外からの影響も強く、幸福も不安定かつ一時的なものです。また、つい人は物質的な幸福を得るとさらに欲望を高め、必要以上、際限のない欲望を出してしまいがちです。これを三大煩悩のうちの貪欲といいます。満たされなければストレスは増大し、外との不和にも繋がります。

精神的な豊かさというものは自分の内側から来るものです。先ほどの物質的な幸福が外から与えられるものであるならば、精神的な幸福は内側から与えるものであるかと思います。他者に利益をもたらすことで自分も幸福になるということです。この限られた世界で、分かち合い、共に生きるという精神は自他共に幸福を得られる鍵となりましょう。仏教で最高の境地である涅槃(覚り)はこの精神の充足が欠かせません。

仏教エピソードの一つとして「4人の妻を持つ男」というお話があります。ある男には4人の妻がおり、第1から第3夫人は日頃可愛がったり大切にしたりしていたのに、男の旅立ちにはついてきてはくれず、大事にしていなかった第4夫人だけが旅の付添いを申し出てくれ、この第4夫人の有難みに気づくという内容です。ここで第1、第2、第3夫人に喩えられているのは肉体・財産・家族(親族)で、旅立ちとは「死」のことです。肉体や財産などはいくら大事にしていてもあの世にもっていくことはできません。そして第4夫人とは心や生前の行いを指します。心は死に帰するにも付随し、生前の行いは遺された人々へも影響を与えます。

“気づくのが遅かった”とならないようにしたいものです。

合掌

 

【次回の写経会開催予定:10月24日午後2時より】

*写経会の詳細は こちらから

*今月から「京都時宗道場御朱印巡り」が始まります*

 

10月限定御朱印


年間行事予定

・1月12日…総代会

・2月15日14時…🈠フラワーアレンジメント教室

【参加費1,000円、申込締切1/31、持物/花切はさみ(あれば)】

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・第4土曜日14時~17時写経会(令和2年7月より)

4月頃~…京都時宗寺院御朱印めぐり *開始延期→10月1日より開始決定

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

5月のお便り(令和2年)

今月の言葉

「仏も衆生しゅじょうへだてなく 彼此ひし三業捨離さんごうしゃりせねば 無礙光仏むげこうぶつもうすなり」

〈念仏を唱えるとき、仏様と人との隔たりは無くなり、両者の行為は和合する。阿弥陀仏の別名を無礙光仏(隔たりがない仏)というのはこの由縁である。〉

「福田寺だより」5月 72号(PDF)

 

“ 3密と三業さんごう

緊急事態宣言から1か月が経とうとしておりますが、まだまだ先行きが見えない状況です。「ステイホーム」(お家で過ごそう)を合言葉に全国的に3密(密閉空間、密集場所、密接場面)の回避、外出自粛が求められています。皆様不安な日々を過ごされているかと思いますが、このような時こそ仏道に基づいて、正しく冷静な行動を心掛けたいものです。

さて、最近よく耳にするこの「三密」という言葉は、真言密教では「身密・口密・意密」の三密を指します。
また、仏教には似た言葉に「三業さんごう」があります。私たちではこちらの三業という言葉をよく使います。「業」は「行為」という意味があり、私たちの行為は大きく3つに分けることができます。
身体を使った行動の「身業しんごう」、口からでる言葉による「口業くごう」、心の活動である「意業いごう」、この身口意による行為が「三業」と呼ばれます。

唐の善導大師は『観無量寿経疏』の中で、
「衆生、行を起して口常に仏を称すれば、仏すなわちこれを聞きたまう。身常に仏を礼敬すれば、仏すなわちこれを見たまう。心常に仏を念ずれば、仏すなわちこれを知りたまう。衆生、仏を憶念すれば、仏また衆生を憶念したまう。彼此の三業相い捨離せず」と説かれています。
身口意の順番は違いますが、口には念仏、身は礼拝や合掌、心には阿弥陀様を念じるという私たち念仏者の在り方、そして同時に仏様も私たちの身口意の三業に応じてくださるということが示されています。私たちが阿弥陀様を常に想い続ければ、阿弥陀様も私たちを想い続けてくださいます。ご先祖様もきっとそうでしょう。私たちが忘れずに想えば、ご先祖様も忘れずに想ってくださるはずです。

ところで、「自業自得」とあるように自らの業(行為)は自らへと返ってくるのが鉄則です。しかし、お釈迦様がいらっしゃった時代、このような考え方とは異なる思想もありました。例えば、現世の運命は過去世の行いによって決まる、または神によって決められているという運命論・宿命論的な考え方。悪行や善行をしても意味はなくその報いを受けることはないと考える道徳否定論。お釈迦様はこういった考え方を否定し、あくまで「因果応報」、行為とその結果を重視されました。

現在、新型肺炎により世の中はパニック状態です。こういう時こそ人間の弱い部分は現れやすく、差別的な言動が横行してしまいます。自らの言動に責任を持ち、その行為が自らに返ってくるものと自覚することが肝要であると言えましょう。

合掌

 

年間行事予定

・1月12日…総代会

・2月15日14時…🈠フラワーアレンジメント教室

【参加費1,000円、申込締切1/31、持物/花切はさみ(あれば)】

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・第4土曜日14時~17時写経会(令和2年4月より*未定

4月頃~…京都時宗寺院御朱印めぐり *開始延期

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

2月のお便り(令和2年)

今月の言葉

「有心は生死しょうじの道、無心は涅槃ねはんの城なり 」

(〔解釈〕相対差別の心をもてば迷いの道があり、その心を無くせば安らかな境地へと入ることができる)

『一遍上人語録』

「福田寺だより」2月 69号(PDF)

 

“ 3つの旗印”

余寒厳しい折ですが、いかがお過ごしでしょうか。全世界で新型コロナウイルスが猛威を振るっております。一刻も早い事態の収束を願うばかりです。

さて、2月15日は、仏教三大行事の一つである涅槃会の日です。お釈迦様が亡くなり、完全な涅槃へ入られたことを偲びます。涅槃とはさとりの境地、苦しみが消滅した状態を指します。よくタイなどで見られるお釈迦様が横になっている像が涅槃のお姿で、頭を北に顔は西を向き、右脇を下にしておられます(頭北西面右脇臥)。この涅槃は涅槃寂静ともいい、仏教の基本教理である「三法印」の一つに挙げられます。少し紹介したいと思います。

【三法印】とは・・・ ①諸行無常 ②諸法無我 ③涅槃寂静じゃくじょう

  • ➀「諸行無常」は最も基本的な真理といえます。すべての物事は永遠に存在するはせず、常に変化することを意味します。人の命も無常であり、はかないものです。“無常を観ずるは、菩提心のはじめなり”といい、自分の死を見つめたとき、本当の幸せ、さとりの道を目指すきっかけが生まれるのです。
  • ②「諸法無我」はあらゆるものは因縁によって成り立っており、独立した存在、実体は無いという意味です。自分の体や心など、“私のもの”と思っている存在も、実は「無我」=「私のものではない」という教えです。
  • ➂「涅槃寂静」とは涅槃が安らかな寂静の境地であるということを意味します。あらゆる煩悩や執着から離れることができれば涅槃に入ることができ、仏教理想の境地とも言えます。

この3つに「一切皆苦」を加え、四法印と呼ぶこともあります。印とは旗印のことですから、三法印は仏教が掲げる基本的教義の旗印ということになります。大変大事なものですから常に心に留めおきたいものです。

合掌

~念仏行脚~

先月24日は恒例の「法然上人追慕念仏行脚」に参加しました。夕刻に太秦西光寺を出発し、2か寺で勤行したのち、粟生光明寺(西山浄土宗総本山)にて追慕法要を行いました。5教団の僧侶が集まり、一般参加者を含め約160名が約16キロ、5時間半の道のりを歩きました。

実は福田寺のお檀家さんもお一人参加され、無事満行されました。この道のりは、他教徒からの迫害が強まる中、法然上人のご遺骨を、お弟子方が光明寺まで運んだことに由来します。一心に念仏を称え、行脚する姿は、法然上人への報恩感謝そのものなのです。

 

 

年間行事予定

・1月12日…総代会

・2月15日14時…🈠フラワーアレンジメント教室

【参加費1,000円、申込締切1/31、持物/花切はさみ(あれば)】

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

4月頃~…京都時宗寺院御朱印めぐり

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・写経会…詳細は後日