カテゴリー: 令和6年

4月のお便り(令和6年・119号)

【4月の写経会は27日2時より行います。】

*写経会の詳細は こちらから

 

【今月の掲示板】

 

“『父母恩重経ぶもおんじゅうきょう』”

新年度を迎えました。

先月22日の彼岸施餓鬼法要は19名様にご参加いただきました。皆様とお念仏の空間、お祈りの時間を共有でしましたこと、大変ありがたく思います。今年の春彼岸は雨の日が多く、お墓参りができなかった方も多くおられたと思います。経木塔婆(水塔婆)はいつでもお書きいたしますので、お参りの際はどうぞ玄関にてお声がけください。

さて4月8日はお釈迦様の生誕日であり「花まつり(降誕会)」の日です。お釈迦様の母親はマーヤー、父親はスッドーダナというシャーキャ族の王様で、このお二人を縁としてお釈迦様は誕生されました。輪廻を説く仏教では過去世の行いを「因」として、両親を「縁」として私たちは生まれてくるのだと説かれます。

『父母恩重難報経』というお経には両親に対するご恩が10種にまとめられています。

  1. 懐胎守護(母親は子を宿して十ヶ月間様々な苦しみに耐え、我欲を優先せず安産を願う)
  2. 臨生受苦(出産時は激しい痛みと苦しみが襲う)
  3. 生子忘憂(出産後はそれまでの苦しみを忘れて喜ぶ)
  4. 乳哺養育(どんなに疲れていても昼夜問わずお乳を与える)
  5. 廻乾就湿(子供がおねしょをすると乾いた方へ子供を移して、自分は濡れたところに寝る)
  6. 洗灌不浄(いつでも汚れたオムツや衣類を洗う)
  7. 嚥苦吐甘(美味しいものを子供にやり、まずいものを自分が食べる)
  8. 為造悪業(子供のためならやむを得ず悪業も侵す)
  9. 遠行憶念(子供が遠く離れれば帰ってくるまで心配する)
  10. 究竟憐愍(生きている間は子供の苦しみを引き受けようとし、死後も子供を護りたいとと願う)

これら両親の恩は限りないにも関わらず、子供はその恩を忘れがちになるものだとお経には説かれます。そして孝養を尽くすには、「季節の果物などを外で得たら両親に差し上げなさい」、「もし両親が病気になれば他人に任せず自ら看病しなさい」と書かれています。

そして最後に、真の親孝行とは「仏法を伝えることである」と説かれます。美食やよい衣服、良い住居をプレゼントしたとしてもその幸福は限りある儚いものだからです。仏法を知れば未来永劫に幸福を得られるので、最上の親孝行だと言われます。

仮に親が亡くなっている場合でも親子の関係性が切れているわけではありません。お墓参りやご先祖供養、それもまた別の形の孝行でありましょう。

合掌

 

・当月限定御朱印

令和6年4月限定御朱印(桜便り・500円)

桜の季節ですね。桜まつりの提灯、お地蔵様(ちぶさじぞう)を押印しています。

 

令和6年4月限定御朱印(花祭り・1000円)

4/8はお釈迦さまのお誕生日、花祭りの日です。
龍王が祝福に甘露の雨を降らせたという伝説があります(誕生仏に甘茶をかける由来)
8日は1時からの法要後に御朱印対応をさせていただきます。
今月も御朱印に隠し文字があります

 

令和6年4月限定書置き御朱印(百人一首・前中納言匡房・1000円)

百人一首をモチーフにした和歌御朱印です。
「高砂の をのへの桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ」
【遠く離れた高い山の峰に桜が咲いたようだ。どうか手前の山の霞よ、立たないでおくれ(桜が見えなくなってしまうから)】

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり4 月)

花見団子と花飾りをつけた猫です。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。(ホームページから写経用紙も印刷できます)

 

来寺限定御朱印(500円・月替わり4 月)

1月から新たに授与させていただきます✨
「ようおまいり」は関西ではお参りした方にお掛けする言葉で知られています。
*授与は直接ご参拝の方に限らせていただきます

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和6年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月14日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会・法要は1時より)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

 

令和6年限定御朱印(飛翔・1000円)直書き可

空を自由に飛翔する龍にあやかり、飛翔の一年となることを願い授与いたします。
右下のハンコは「辰」の漢字をイメージしています。

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

朱色と緑色は書き置き限定の御朱印で「龍騰りゅうとう」と揮毫させていただきました。
騰は高く上がる、盛んで勢いがある様を意味します。

3月のお便り(令和6年・118号)

【3月の写経会は16日2時より行います。】

*写経会の詳細は こちらから

 

【今月の掲示板】

僕の前に道はない

僕の後ろに道は出来る

高村光太郎「道程」より

 

“阿留辺幾夜宇和”

春の陽気まであと少しでしょうか。今月は恒例の春季彼岸施餓鬼法要を22日2時より行いますので、お檀家様でご都合のつく方はどうぞご参加いただければと思います。

さて鎌倉期、宗祖一遍上人より少し前に明恵上人という華厳宗の僧侶がおられました。『鳥獣戯画』の所蔵元として有名な栂尾とがのお高山寺こうさんじを開かれた方です。世俗を断った修行を行い、戒律を厳しく守った高僧であると評されます。また、法然上人の浄土思想を批判したことでも知られています。浄土思想において法然上人は、現世でさとりを求める心よりも阿弥陀仏を信じ、極楽往生を願う心を強調され、厳しい修行ではなく、誰でもできる簡易な念仏を勧められました。それは戒律を守りきれない僧侶、修行ができない在家信者には大変ありがたい教えでしたが、持戒を貫く明恵上人にとっては看過できない思想だったのです。

また、明恵上人の法語に次のようなものがあります。

「人は阿留辺幾夜宇和あるへきようわと云(いふ)七文字を持(たも)つべきなり。僧は僧のあるべき様、俗は俗のあるべき様なり、乃至(ないし)帝王は帝王のあるべき様、臣下は臣下のあるべき様なり。此(これ)あるべき様を背く故に、一切悪(わろ)きなり。」

「阿留辺幾夜宇和」は「あるべきようわ」と読み、万葉仮名(変体仮名)なので漢字に意味はありません。人は「あるべきようわ」という七文字を念頭に置くべきであり、それに背くから一切が悪い方向へ行くのだと説かれています。現に一人ひとりが持っている立場や職業、役割において正しい態度をとり、なすべきことをなすように、との教えです。もちろん身分制度を肯定したものではなく、今現状の自分のすべきことを探しなさいという教えだと思います。

似た言葉に「ありのままに」という表現がありますが、これとは少し違います。「ありのまま」は現状肯定であり、自分そのものに価値があるとの意です。一方「あるべきようわ」はより未来志向、意思を大事にする教えかと思います。

まもなく新年度、新たな環境に身を置かれる方もいらっしゃると思います。時に自分の“あるべきよう”を省みることが大切ではないでしょうか。

合掌

 

令和6年限定御朱印(飛翔・1000円)直書き可

空を自由に飛翔する龍にあやかり、飛翔の一年となることを願い授与いたします。
右下のハンコは「辰」の漢字をイメージしています。

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

朱色と緑色は書き置き限定の御朱印で「龍騰りゅうとう」と揮毫させていただきました。
騰は高く上がる、盛んで勢いがある様を意味します。

・当月限定御朱印

令和6年3月限定御朱印(酔春風・500円)

陽気な春の風を楽しむ様子です。ミモザとツクシ、お地蔵様(ちぶさじぞう)を押印していきます。

 

令和6年3月限定御朱印(春彼岸・1000円)

今年は17日〜23日がお彼岸の期間です。
芽生えの春をイメージしました。
「悉有佛性」は草木、動物にも仏様の種が宿っているという意味です。
今月も隠し文字がありますよ。

 

令和6年3月限定書置き御朱印(百人一首・小野小町・1000円)

百人一首をモチーフにした和歌御朱印です。
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
【花の色は虚しく色あせてしまった。春の長雨とともに。私の姿も世の中のことや恋について物思いにふけっていた間に、すっかり衰えてしまった。】

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり3 月)

“卒業”とあくびをする猫です。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。(ホームページから写経用紙も印刷できます)

 

来寺限定御朱印(500円・月替わり3 月)

1月から新たに授与させていただきます✨
「ようおまいり」は関西ではお参りした方にお掛けする言葉で知られています。
*授与は直接ご参拝の方に限らせていただきます

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和6年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月14日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会・法要は2時より)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

2月のお便り(令和6年・117号)

【2月の写経会は24日2時より行います。】

*写経会の詳細は こちらから

 

【今月の掲示板】

「困難の中に機会がある」

アインシュタイン

 

慚愧ざんぎの心”

能登地震より一月が経ちました。被災された皆さまに御見舞いを申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。宗祖一遍上人が「地獄鬼畜の苦しみはいとへどもまた受けやすし」と仰るように、この世は思い通りにならない苦しみの連続です。それでも私たちは乗り越えるしかありません。1人では難しいことは、仏様の智慧をお借りし、皆で支え合いましょう。私も個人としてお寺として出来うることをさせていただければと思います。

さて、今月3日は節分です。寺社などでは邪気(邪鬼)を払う追儺ついなの儀式が執り行われます。鬼という存在の捉え方は様々ですが、私たちの心にある怒りや妬みの感情の象徴であるとも言われます。仏教では鬼も苦しみに喘ぐ存在であることが説かれますが、人が怒りやねたみで自分自身を苦しめることと繋がりがあるように思えます。

鬼という漢字が入る「慚愧ざんぎ」という言葉があります。自らの過ちを大変恥いるときに「慚愧にえない」という使い方がよくされます。

もともと慚愧は慚と愧に別れており、慚は自らに対して恥じること、愧は他者や世間に対して恥じることであり、ともに仏教では善なる行いとされます。私たちは煩悩に抗えず様々な過ちを犯してしまいますが、仮にそれを恥じずに過ごせば、やがて大きなや過ちを犯してしまうことでしょう。そうならないためにも慚愧の心を意識することが必要です。

仏教は“他者の批判より、自己の反省”を勧めます。他者の批判では成長できませんが、自己の反省は成長に繋がるからだと私は思います。。慚愧は自分の失敗を恐れ、他人に遠慮し引っ込み思案になることとは異なります。むしろ成長を目指す力になり得るものだと思います。

「愧」の心(りっしんべん)を失えば「鬼」が出てくることを忘れないようにしましょう…

合掌

 

令和6年限定御朱印(飛翔・1000円)直書き可

空を自由に飛翔する龍にあやかり、飛翔の一年となることを願い授与いたします。
右下のハンコは「辰」の漢字をイメージしています。

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

朱色と緑色は書き置き限定の御朱印で「龍騰りゅうとう」と揮毫させていただきました。
騰は高く上がる、盛んで勢いがある様を意味します。

・当月限定御朱印

令和6年2月限定御朱印(梅に鶯・500円)

取り合わせの良い組み合わせ、美しい調和の例えです。当山庭に梅もありますが、よく来るのはウグイスではなくメジロです👀
今年はお地蔵様(ちぶさじぞう)を押印していきます。

 

令和6年2月限定御朱印(節分追儺・1000円)

節分に邪気(邪鬼)を払うことを言います。鬼と慚愧について今月のお便りに法話を書かせていただきました。宜しければご覧ください。
今月も隠し文字がありますよ。

 

令和6年2月限定御朱印(百人一首・和泉式部・柄付き和紙、見開き書置き1000円)

百人一首をモチーフにした和歌御朱印です。
「あらざらむ この世の外の 思ひ出に
今ひとたびの 逢ふこともがな」
【もうすぐ死んでしまう私のあの世への思い出として、今もう一度お逢いしたいものです。】

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり2 月)

涅槃像と涅槃ポーズの猫です。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。(ホームページから写経用紙も印刷できます)

 

来寺限定御朱印(500円・月替わり2 月)

1月から新たに授与させていただきます✨
「ようおまいり」は関西ではお参りした方にお掛けする言葉で知られています。
*授与は直接ご参拝の方に限らせていただきます

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和6年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月14日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会・法要は2時より)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

1月のお便り(令和6年・116号)

【1月の写経会は27日2時より行います。】

*写経会の詳細は こちらから

 

【今月の掲示板】

 

 

“辰年に寄せて”

明けましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げます。皆々様のご多幸、ご健康を心より祈念いたします。

本年は辰年です。龍といえば仏教を護る存在、龍神として知られます。アジアにおける龍の起源はインドの蛇神、水神である「ナーガ」であるという説があり、仏典に登場するナーガも中国で翻訳された際には「竜」「竜王」の漢訳が当てられています。

龍は神獣であり、竜巻と共に空へ上り、自由に飛翔し、風雨を操ります。荒々しいイメージの龍ですが、力とともに大いなる慈悲を持ち合わせていると言われます。慈悲とは仏教の最も大切な実践徳目で、「慈」と「悲」に分けられます。慈とは慈しみ、与楽を意味し、相手に楽を与えたいという気持ちのことです。悲は哀れみを意味し、相手の苦を取り除きたいという気持ちです。嬉しいことは一緒に喜び、悲しいことには寄り添って励ますというのが慈悲の実践ではないかと思います。

仏教は智恵と慈悲の宗教であり、その体現者が仏さまです。先ほどの龍の話で言うと、龍の大きな力、飛翔能力は智慧であり、その力を慈悲の心を以て使うことに重要な意義があるのだと思います。私たちも自分に大きな力がないと思っていても、意外と他人に影響を与えているものです。自分のちょっとした言葉や行いは良くも悪くも相手に伝わることに注意しなければなりません。

さて新たな年を飛翔、飛躍の一年に、と思っていらっしゃる方も多いかと思います。ただ、私たちは龍のように一人では飛べません。その飛翔は常に周りの力、支えがあってこそだと感謝することが、肝要ではないでしょうか。

合掌

 

令和6年限定御朱印(飛翔・1000円)直書き可

空を自由に飛翔する龍にあやかり、飛翔の一年となることを願い授与いたします。
右下のハンコは「辰」の漢字をイメージしています。

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

令和6年限定御朱印・書置きのみ(龍騰・1000円)

朱色と緑色は書き置き限定の御朱印で「龍騰(りゅうとう」と揮毫させていただきました。
騰は高く上がる、盛んで勢いがある様を意味します。

・当月限定御朱印

令和6年1月限定御朱印(初詣・500円)直書き可

新年、新たな気持ち出発したいものです。旧年の感謝と新年の抱負をもってどうぞお参りください。
今年の片面にはお地蔵様を押印していきます。

 

令和6年1月限定御朱印(大願成就・1000円)直書き可

本年が皆様にとって佳(よ)き一年となる様お祈り申し上げます。大きな目標や夢を叶えるには、だるまさんのように何度転けても立ち上がることが大切ですね。
今月も隠し文字がありますよ

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり1 月)直書き可

辰の土鈴とみかん箱に入った猫です

お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。

 

来寺限定御朱印(500円・月替わり1月)直書き可

1月から新たに授与させていただきます✨
「ようおまいり」は関西ではお参りした方にお掛けする言葉で知られています。
*授与は直接ご参拝の方に限らせていただきます

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和6年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月14日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会・法要は2時より)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)