【3月の写経会は16日2時より行います。】
*写経会の詳細は こちらから
【今月の掲示板】
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
高村光太郎「道程」より
“阿留辺幾夜宇和”
春の陽気まであと少しでしょうか。今月は恒例の春季彼岸施餓鬼法要を22日2時より行いますので、お檀家様でご都合のつく方はどうぞご参加いただければと思います。
さて鎌倉期、宗祖一遍上人より少し前に明恵上人という華厳宗の僧侶がおられました。『鳥獣戯画』の所蔵元として有名な栂尾・高山寺を開かれた方です。世俗を断った修行を行い、戒律を厳しく守った高僧であると評されます。また、法然上人の浄土思想を批判したことでも知られています。浄土思想において法然上人は、現世でさとりを求める心よりも阿弥陀仏を信じ、極楽往生を願う心を強調され、厳しい修行ではなく、誰でもできる簡易な念仏を勧められました。それは戒律を守りきれない僧侶、修行ができない在家信者には大変ありがたい教えでしたが、持戒を貫く明恵上人にとっては看過できない思想だったのです。
また、明恵上人の法語に次のようなものがあります。
「人は阿留辺幾夜宇和と云(いふ)七文字を持(たも)つべきなり。僧は僧のあるべき様、俗は俗のあるべき様なり、乃至(ないし)帝王は帝王のあるべき様、臣下は臣下のあるべき様なり。此(これ)あるべき様を背く故に、一切悪(わろ)きなり。」
「阿留辺幾夜宇和」は「あるべきようわ」と読み、万葉仮名(変体仮名)なので漢字に意味はありません。人は「あるべきようわ」という七文字を念頭に置くべきであり、それに背くから一切が悪い方向へ行くのだと説かれています。現に一人ひとりが持っている立場や職業、役割において正しい態度をとり、なすべきことをなすように、との教えです。もちろん身分制度を肯定したものではなく、今現状の自分のすべきことを探しなさいという教えだと思います。
似た言葉に「ありのままに」という表現がありますが、これとは少し違います。「ありのまま」は現状肯定であり、自分そのものに価値があるとの意です。一方「あるべきようわ」はより未来志向、意思を大事にする教えかと思います。
まもなく新年度、新たな環境に身を置かれる方もいらっしゃると思います。時に自分の“あるべきよう”を省みることが大切ではないでしょうか。
合掌
空を自由に飛翔する龍にあやかり、飛翔の一年となることを願い授与いたします。
右下のハンコは「辰」の漢字をイメージしています。
朱色と緑色は書き置き限定の御朱印で「龍騰」と揮毫させていただきました。
騰は高く上がる、盛んで勢いがある様を意味します。
・当月限定御朱印
陽気な春の風を楽しむ様子です。ミモザとツクシ、お地蔵様(ちぶさじぞう)を押印していきます。
今年は17日〜23日がお彼岸の期間です。
芽生えの春をイメージしました。
「悉有佛性」は草木、動物にも仏様の種が宿っているという意味です。
今月も隠し文字がありますよ。
百人一首をモチーフにした和歌御朱印です。
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
【花の色は虚しく色あせてしまった。春の長雨とともに。私の姿も世の中のことや恋について物思いにふけっていた間に、すっかり衰えてしまった。】
“卒業”とあくびをする猫です。
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。(ホームページから写経用紙も印刷できます)
1月から新たに授与させていただきます✨
「ようおまいり」は関西ではお参りした方にお掛けする言葉で知られています。
*授与は直接ご参拝の方に限らせていただきます
>「京都時宗道場御朱印巡り」
年間行事予定(令和6年)
・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり
・毎月第4土曜日14時~17時…写経会
・1月14日…総代会
・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)
・4月8日…花まつり(釈尊降誕会・法要は2時より)
・9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)