月別: 2023年9月

10月のお便り(令和5年・113号)

【10月の写経会は28日2時より行います。】

*写経会の詳細は こちらから

 

【今月の掲示板】

 

 

“一心不乱”

やはり暑さもお彼岸で一区切り、朝夕は随分と過ごしやすくなりました。読書の秋、スポーツの秋、何かと没頭するにはよい季節ですね(食欲の秋には要注意ですが・・・)。

何か一つのことに没頭する様子を“一心不乱”といいますが、実はこれも仏教用語なのです。乱れない心というのが基本的な意味で、時宗が正所依(最も大切)の経典としている『阿弥陀経』には「人々が阿弥陀仏の名号(南無阿弥陀仏)を聞き、名号を心に保ち、あるいは一日、あるいは二日......あるいは七日、一心不乱であれば、その人が臨終を迎える時には阿弥陀仏や多くの聖者が目の前に現れてくださる」とあります。

七日というのは目安であり、一念一念、その時その時を大切にするのが時宗の教えです。そして、経文の「一心不乱」とあるように、私たちが精神を集中させ、心乱れないようにすることが肝要かというと、そうではないのです。一遍上人は次のように説かれています。

「『阿弥陀経』の“一心不乱”というのは私たちの一心ではなく、名号の一心である。もし名号以外に自力の一心を求めるならば、二心不乱になってしまう。それゆえ『称賛浄土教』には阿弥陀仏が慈悲の心を以て、念仏者の心が乱れないようにする、と説かれているのである。一心は私たちがさも集中して心を統一させているかのような妄念の心ではない。」

一心不乱の一心とは私たちの心ではなく、南無阿弥陀仏の名号の一心だということです。私たちは自力で心を定めることができないので、名号に心を任せきるほかありません。言い換えれば、念仏を通して私たちの心と阿弥陀仏の心が一体となり、往生が叶うということです。一遍上人は「阿弥陀仏の永遠の生命はあたかも大河のようであり、私たちの短い生涯は一滴のしずくのようではある。一滴ではすぐに乾いてしまうしずくも、大河に溶け込めば、永遠に乾くことのない大河と一体となることができる。」とも説かれています。

私たちは皆凡夫であり、常に心が乱れないようにすることは叶いません。しかしそれでよいのです。私たちの思いや計らいと往生とは関係がありませんから、それらを捨てて念仏し、阿弥陀仏に救われていることを喜び、感謝しながら生活することが一遍上人が説かれた念仏の道でありましょう。

合掌

 

令和5年10月限定御朱印(花野・300円)

花野は秋の花が咲く野原をいいます。秋は小ぶりで可憐な花が草花が多いですね。
コスモスと柿をハンコにしました。

 

令和5年10月限定御朱印(豊楽・800円)

豊楽は「ほうらく」もしくは「ぶらく」と読みます。実り豊かで人々が楽しく暮らす様子です。
善い種を蒔き、一生懸命耕せば、よい実りが得られるはずです。

 

令和5年10月限定御朱印(百人一首・凡河内躬恒・柄付き和紙、見開き書置き800円)

百人一首をモチーフにした和歌御朱印です。

作者は紀貫之と並び称され、「古今和歌集」撰者の一人となった凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

「心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花」
【折るならば当てずっぽうで折ってしまおうか。白い初霜が降りて見分けがつかなくなった白菊の花を。】

 

写経奉納限定御朱印(500円・月替わり10 月)

読書セットと焼き芋好きの猫です。

お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。

令和5年限定御朱印(柔和の心・1000円)

1月のお便りに書かせていただきました「柔和の心」テーマにしています。

「学べば即ち固ならず(学問をすれば自分の考えに凝り固まることがなくなる)」とは孔子『論語』の言葉です。

令和5年限定御朱印書置きの実(愛敬・1000円)

愛敬(あいぎょう)とは愛しみ、敬うことです。仏様のお顔は柔和で慈悲にあふれており、「愛敬相」といわれます。現代の「愛嬌あいきょう」や「愛想あいそ」もこの言葉から来ています。

 

 

>「京都時宗道場御朱印巡り」

 


年間行事予定(令和5年)

・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり

・毎月第4土曜日14時~17時写経会

・1月8日…総代会

・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

・4月8日…花まつり(釈尊降誕会・法要は2時より)

9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)

令和5年10月の御朱印対応日

10月の御朱印直書き日・本堂拝観可能日をお知らせします。

18,23日(午前9時~11時半)

9,14,28日(午後1時~4時頃)

*書置き・お預かりを含めて対応不可:5日

*書置きのみ:2,3,4,13,15,19,24,25,30日

その他の空白の日はメッセージ、メールなどでご予約いただくか、タイミングが合えば直書きさせていただきます(書き置きはいつでもあります)

ご希望があれば9月の御朱印も日付抜きで授与いたします。

お預かりでの後日お渡し、レターパック等持参での郵送ということも可能です。お預かりとお返しは9時~17時で基本的に毎日受け付けておりますのでご活用ください。お預けの際はなるべく事前に申し込み用紙かメモなどを付けていただけると有り難いです(お隣の荘厳寺様との同時受付も可能です)

また郵送対応も引き続き行います。