【3月の写経会はお彼岸の関係で15日です】
*写経会の詳細は こちらから
【今月の掲示板】
『報身の仏』
厳しい冬がようやく明けようとしています。また寒の戻りはあるかもしれませんが、暖かい日差しにはホッとしますね。
3月の別名は「弥生」といいますが、語源は「木草弥生月」だそうです。「弥」は「ますます」、「生」は「芽吹き」を意味し、草木が芽吹き、一気に成長する様子を表しています。厳しい世の中、順風満帆とはいかないことが多いものですが、春に芽吹く草木を見ていると、強く冬を乗り越えている姿に励まされる思いです。
さて、仏教においては、厳しい修行を積み、その功徳の報いとしてさとりを開かれた仏様を「報身」とお呼びします。少し難しくなるので順を追って解説します。
もともと、お釈迦さまはさとりを開かれた超人的な“仏”であるとはいえ、身体を持つ“人間”として信仰されました。しかし、亡くなられるともちろん身体は消滅しますので、その信仰のあり方も変化します。すなわち、有限である肉体(生身)に対し、肉体が滅した後も残る「お釈迦様の教え(法)」そのものが「法身」と呼ばれ、永遠普遍性をもつものとして意義づけられました。また、お釈迦様の入滅から数百年経つと、仏教の教えの多様性や普遍性から、阿弥陀仏や毘盧遮那仏(東大寺の大仏様)といった多種の仏様が出現します。そこで「法身」「生身」の分け方以外に「三身」と呼ばれる「法身」「報身」「応身」の分け方が生まれました。
法身・・・お釈迦様の教えそのもの(普遍性はあるが人格性を持たない)
報身・・・修行の報いとしてさとりを得た仏(普遍性があり、人格性もある)
応身・・・人々を救うために限定的に現れる仏(人格性はあるが・普遍性はない)
ご覧のとおり、報身という仏様が他二つの特性をあわせ持つ優れた存在だということが分かります。そして私たち時宗、あるいは浄土教で信仰される阿弥陀仏こそが「報身」の仏様なのです。阿弥陀仏は「すべての衆生しを等しく往生させる」という誓願を立てられ、修行によりこれを成就し仏様となられました。しかも、報身の仏様が建てられた浄土は「報土」と呼ばれ、本来高位の菩薩以上でないと往生できないとされましたが、阿弥陀仏の浄土「極楽世界」に限っては、「南無阿弥陀仏」とさえ称えれば、私たちのような凡夫でも往生が叶うと説かれたのです。なんとお心の広い仏様でしょうか。
このような仏様は他におられませんから、皆で信仰し、皆で往生することを願わずにはいられないのです。
合掌
・当月限定御朱印
◯片面「報身」
1月から阿弥陀如来にまつわる用語を揮毫させていただきます。
報身とは、誓願を立て修行を成就した報いとして仏となられた存在をいいます。阿弥陀様は「南無阿弥陀仏」と称えるすべての人を救うとお誓いになり、五劫もの長い年月思惟された末、この誓願を成就されました。
詳しくは今月のおたよりに書いておりますので、どうぞお読みください。
◯見開き「弥陀三尊」
弥陀三尊とは阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩を指します。当山では弥陀三尊をご本尊として祀っております。
左面は3月の和風月名「弥生(やよい)」を書き入れています。木草弥生月が語源といわれ、草木が一気に芽吹く時期を表しています。
◯写経奉納限定御朱印
菜の花と彼岸のお参りをする猫です
お写経を納め、阿弥陀様から「みました」の証を頂いてください。(ホームページから写経用紙も印刷できます)
◯来寺限定御朱印
「ようおまいり」は関西ではお参りした方にお掛けする言葉です。
*授与は直接ご参拝の方に限らせていただきます
・当年限定御朱印
水と縁の深い蛇、巳年にちなんで「心如水(心は水の如し)」と揮毫させていただきます。水は身近でありながら、供養に捧げられる「神聖」「清らか」という一面もあります。また、「水は方円の形に随う」という言葉があるように、どのような形の器にも自らを合わせ変化させます。この柔軟性も水から学ぶ心のありようかと思います。
金運と福を招くと言われる蛇の縁起にちなみ、金の和紙にて授与させていただきます。
>「京都時宗道場御朱印巡り」
年間行事予定(令和7年)
・通年…京都時宗寺院御朱印めぐり
・毎月第4土曜日14時~17時…写経会
・1月12日…総代会
・3月22日14時…春季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)
・4月8日…花まつり(釈尊降誕会)
・8月…棚経(盆参り)
・9月22日14時…秋季彼岸施餓鬼法要(加薬ご飯弁当のお振舞いをします)